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先日、たまたまこの絵本の話題に触れる機会がありました。
一度読んでみたいなー、と思ったのですが絶版だと聞いて諦めていたところ、保育園の本棚で発見したのです。
偶然とはいえすごいタイミング!と思い手に取ると、気になったのか娘が借りる!と言い、成り行きで読み聞かせることに。
読み終えた第一印象は…。
うーん、これは…難しい。
何が言いたいのだろう…。
でも、なんと娘が気に入った!
本当に不思議なんですけど、どうもうちの子は、恣意的に子どもを楽しませようとする商業的な絵本よりも、抽象的なお話とか作者の思いがあふれた哲学的な絵本を好むようなのです。
大人から見たら、何これ、どこが面白いねん。って言う感じの。
これまでにも、「おほしさまかいて!」「空飛ぶライオン」「チリンのすず」「かえるくんシリーズ」等々。
1,2歳でこれは理解できんだろー、と言う本に限って、飽きずに何度も読むんですよねー。
むしろ、理解できないから繰り返し読むんですかね?
親のこっちはモヤモヤしているんですが。
子どもを見くびっちゃダメですね。
このお話、大人目線で読み取れることと言えば、簡単に人を信用してはいけないよ、とか、周りに流される前に良く考えて行動しよう、とかいう事なのかなぁ、って思うんですけど。
子どもは何を感じているんでしょうかね。
「きつねさん怖いなー」とか「あかんなぁ」とか言ってはいるんですけど、引き込まれるような表情を見ていると、もっと何か、言葉に出来ない魅力をこの作品に感じているように思えます。
やっぱり、自分とは全然違う生き物だなぁって思います。
彼女が今持っている、私にはない何かが、もしも、成長するにつれ失くしてしまう感覚なんだとしたら、成長はゆっくりでいいから、その何かを大事にしながら子供時代を過ごしてほしいと思います。
一応ストーリーを述べますとですね。
ある日、めんどりがトウモロコシ畑でトウモロコシを食べていると、ぽとん、と何かが落ちてきました。
「たいへん、空が落ちて来たわ。おうさまにお知らせしなくっちゃ!」
めんどりは走り出します。
道の途中で、おんどり、がちょう、あひる、しちめんちょうに出会い、みんな一緒にどんどん走ります。
すると、こんこんぎつねがやって来て、こう言いました。
「この道は王さまのところへは行かないよ。案内してあげるからついておいで」
きつねの後についていくと、たどり着いたのは暗いほらあな。
そこはきつねの家でした。
先に中へ入ったきつねは奥で鳥たちを待ち構え…。
すぽん!「よいしょ」
次々に首を取ってしまいます。
めんどりだけは、間一髪でキツネから逃れるのですが、結局、そらが落ちて来たことを王さまにお知らせする事が出来なかったのでした。
何これ、って思いました?
たぶん、実際読んでも同じ感想です。
しかも、かなり残酷な結末。
だけど、子どもの心に響くのは何故だ。
本当に、絵本って奥が深いです。
子どもの感性も、それ以上に奥が深いです。
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